新体制、大失敗ラジオ、通販再開
・はじめに
「大失敗」読者の皆さま、ご無沙汰しております。赤井浩太です。
今年五月の文フリ東京から今日にいたるまで、われわれ「大失敗」はあまり目立った活動をしてきませんでした。というのも、三人体制の運営だとひとりひとりに負荷がかかりすぎてしまい、簡単に言えばへばってしまったからです。とはいえ、まったく何もしていなかったわけではありません。今回の記事では、「大失敗のこれから」について書こうと思います。
・「大失敗」新体制について
まずは組織の拡大についてお知らせします。このたび「大失敗」には新たに二人の正規メンバーが加わりました。一人目は袴田渥美。彼は「大失敗」創設以前からわれわれと交流があり、じつは数年前のプロトタイプ「大失敗」でも参加予定だった、いわば「まぼろしの四人目」です。そして最近やっと参加する準備が整ったとのことで運営メンバーに加わることになりました。彼の論考はすでに大失敗ブログに掲載されていますので、ぜひ読んでみてください。
凝視と観察 ―― ジャン・ユスターシュ、あるいは凝視のあまりに/《ゲームの規則》、あるいは批評のレッスン ―― - 批評集団「大失敗」。
二人目は藤原有記(入眠谷 (@nyumindani) | Twitter)。彼女にはもともと本誌の巻末漫画を依頼するつもりで声をかけたのですが、本人の希望もあって「大失敗」の製作・編集に携わってもらうことになりました。「大失敗」最大の懸念事項であった製作(創刊号のときは左藤青が素人ながら担当しましたが)、その本格的なチームがようやく今発足したということになります。さっそく彼女にはこれから始まる「大失敗のRADIO ACTIVITY」のアイコン画像を製作してもらいました。彼女は早くもわれわれにとって欠かすことのできない存在となっています。
袴田渥美と藤原有記、この二人もまたわれわれと同じ世代の二十代で、もとは「大失敗」読者でもありました。「大失敗」の場合、読者がこちら側の人間になってしまうことはよくあることで、われわれは「この人は」と思う人にはかならず声をかけています。まだ詳細は発表できませんが、『大失敗』二号の執筆陣もわれわれがオルグをかけたメンバーによって構成される予定です。われわれは水面下でつねに動き続けている、そのことをお忘れなきよう、どうぞご注目していただければと思います。
・『大失敗』二号について
巷では文フリ東京にむけて各同人誌が目次の公開などを始めていますが、われわれはすでに説明したとおり、夏から秋にかけて活動をスローダウンさせていたため、今回の文フリには参加しません。また来年一月の文フリ京都も不参加です。その理由は主要メンバーがここ最近さまざまな原因で多忙だからです。しかし来年五月の文フリ東京、ここまでにはかならず二号を完成させ、読者の皆さまにお届けできるようにいたします。
・「大失敗のRADIO ACTIVITY」について
すでに少し書きましたが、われわれ「大失敗」はラジオ放送を始めます。以前からしげのかいりや左藤青のツイキャスが好評だったということもあり、もう少し体裁を整えた企画性のあるトークもやってみようという話がでて構想が始まりました(もちろん不定期のツイキャスも引き続き行います)。
このラジオのタイトルは「大失敗のRADIO ACTIVITY」というもので、基本的には左藤青と赤井浩太がラジオパーソナリティを務めます。頻度としてはだいたい月に1~3回で、月ごとにゲストをお呼びしたいと思っています。初回は12月公開予定、詳細は大失敗のツイッターアカウントで告知する予定です。初めての試みなのでつたないところもあるかとは思いますが、徐々に改良しつつ面白いラジオになることを目指します。
・通販再開について
さて、皆さま大変長らくお待たせいたしました。『大失敗』創刊号の通販を再開します。申し込みの手順は以前と変わりません。まず以下のフォームで個人情報を記入して頂きます(正確に間違いのないようお願いいたします)。
記入された方にはこちらからメールをお送りさせて頂きますので、そこに記載されている指定の口座に代金+送料をお振込みください。お振込みを確認し次第、こちらから発送させて頂きます。ただ発送に少し時間がかかるかもしれませんが、その点に関してはご容赦ください。
・最後に
以上で告知はおわりです。ここからは赤井個人の感想になりますが、「大失敗」創設から一年が経ち、われわれを取り巻く状況も、そしてわれわれ自身も変わってきたように思います。私事でいえば、文芸誌『すばる』のほかに、これから創刊される『対抗言論』に参加させてもらうなど、少しずつではありますが活動範囲が広がってきました。左藤青は相変わらずデリダ研究にかかりきりですが、一方で最近は「建築」に関心があるとかで、自分の専門的な知見を深めつつジャンル横断の気配も見せています。それからしげのかいりは幾度目かの転回がすでに始まっているらしく、僕からすれば、こういう時の彼の思考は見ていて本当に面白く、同時にその真率さは恐ろしいものであるように思います。「問う」ということはどういうことか。彼はたびたび僕にそれを教えてくれます。
三人でドタバタ的に始めた「大失敗」は、新たな仲間を加えて大きくなりつつあります。そしてさらにドタバタな喜劇を、皆さまにお見せできればと思います。
文責-赤井浩太