大失敗のRadio-Activity 第四回「二〇二〇年の〈進歩と調和〉?:万博記念公園」
第四回
2018年に爆誕した前衛批評集団「大失敗」がラジオにも進出。日本や世界で起きている様々なアクチュアルな出来事について、赤井浩太と左藤青で語っていくひとつの「アクティヴィティ」です。
あけましておめでとうございます!2020年最初の更新となる今回は、「大失敗散歩」です。
大阪府吹田市の万博記念公園に行ってきました。もちろん2020年といえば万博から50周年ですが、万博記念公園には最近エキスポ・シティなるショッピングモールもでき、家族やカップルが休日を過ごすにはいい場所になっています。
今回我々は太陽の塔の中にも入りました。ラジオ内では、そうした場所の印象に合わせ、今ではすっかり「国民のいい思い出」になっている1970年の大阪万博(正確には「日本万国博覧会」)について語っています。
「人類の進歩と調和」を掲げる万博は、確かに1970年において、戦後日本の復興を海外にアピールするものとしてある種の「象徴」となっていきました。またそこには「未来」(進歩と調和)への期待がかけられここには名だたる進歩的文化人たち、当時の「前衛」的アーティストたちが「動員」されていきます(例えば思いつくままに列挙しても、桑原武夫、小松左京、丹下健三、岡本太郎、磯崎新、黒川紀章、武満徹、手塚治虫…)。
しかしその「未来」を十分日本国民は受け取り、その結果を総括し得たのでしょうか。そして「お祭り」としての万博とはどのようなものなのでしょうか。あるいは万博とは果たして、本当に歓迎すべきイベントなのでしょうか。そもそも万博とは? 岡本太郎の「太陽の塔」がもつ「縄文的」イデオロギーとは? ラジオではこのような話題にまで広がっています。
2025年に予定されている大阪・関西万博(テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」)を考えるためにも、万博の過去と未来を振り返るのもいいのではないでしょうか。
↓ラジオ中に触れている本はこちら
※なお、「太陽の塔」の背後に広がる「お祭り広場」に我々が足を踏み入れた時、そこにあったのは「ラーメンEXPO」であった。
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編集・写真・BGM:左藤青